「美少女戦士セーラームーンミュージアム」
六本木ミュージアムにて開催された、連載開始から30年の軌跡をたどる大展覧会「美少女戦士セーラームーンミュージアム」。このページでは、過去最多の600点を超える秘蔵資料を一堂に集めたコレクション展示の模様をご紹介します。

まず、原作者・武内直子先生が描き下ろした新作原画である10戦士のイラストが外観パネルで飾られていました。

室内に入ると、タキシード仮面様のマントを身に纏ったセーラームーンに出会うことができます。間近で見る待ちに待った新作原画に、心が踊ります。巨大パネルで迫力があり、とても美しかったです。

チケットカウンターを過ぎると、時空の扉からミュージアム内に入場です。扉の番人であるセーラープルートに会えそうな空間が作品の世界を体験できるようで良いですね。時空の鍵を身につけて扉をくぐりたい気持ちになりました。
没入型体験シアター

各戦士のアイテム展示の背景にある没入型体験シアターでは、90年代の連載当時を思い出せる映像が流れます。ファンなら十分見慣れた映像も、ミュージアム内でファンのみなさんと共に見ると、懐かしい気持ちがこみ上げてきます。30周年、改めておめでとうございます。大好きなセーラームーンを、今も楽しめることが嬉しいです。
90年代なかよし連載原稿

ここでは、月刊少女まんが雑誌「なかよし」(講談社)にて連載された作品を振り返ることができます。講談社の担当編集者である小佐野文雄(通称:おさBu)さんも仰っておられましたが、武内先生のイラストはホログラム加工と相性が良いです。

特に、変身したあとに決めポーズをする場面のキラキラなセーラームーンが可愛いです。(追記:11月の3期前夜祭で行われたInstagramのライブ配信では、好きなシーンを上げる場面で、小佐野さんは、サターンの「いつでも終焉と共に希望と再生があるのです」、司会を担当した主催のソニー・クリエイティブプロダクツの方は、レイ&美奈子の「男なんてお呼びじゃないのよ 悪い?」を選んでいました。どちらも印象に残る好きな台詞です。)
90年代TVアニメ&劇場版


次は、個性豊かなアニメーターが参加して作り上げた90年代TVアニメ&劇場版を振り返るコーナーです。私は、TVシリーズの無印とS、劇場版のRが、特に好きです。声優やアニメスタッフの方々にも関心が強いので、語りだすと止まらなくなってしまいます。

無印の魅力が詰まったカットの数々。大好きな5人の絆、コメディ路線から一転したシリアス展開、オープニング主題歌である「ムーンライト伝説」の「不思議な奇跡クロスして何度も巡り会う」という歌詞で、胸が熱くなるのは無印最終話の映像が浮かぶからです。必殺技を繰り出す武器「ムーンスティック」も効果的に使われ、バンダイなりきり玩具の中でも、一番思い入れのあるアイテムです。

背景資料では、主人公・月野うさぎが住む麻布の一軒家、アンティークの鏡やうさぎ模様のシーツが印象的な可愛いお部屋、月の王国であるシルバー・ミレニアムを見ることができます。映像では、アニメ塗りされたセル画が映るので、普段は見ることができない貴重なものです。

更に、佐藤順一さんによるオープニング絵コンテも展示されていました。佐藤さんは、アニメ版の土台となる部分を作られた方です。絵コンテに込められた意図も読むことができるので、アニメコーナーの見どころだと思います。

TVアニメEDではノンクレジットでしたが、「新世紀エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明さんの絵コンテも展示されていました。7秒の尺が短すぎると粘って、伸ばしてもらった変身バンク。無印34話「光輝く銀水晶!月のプリンセス登場」で感動して涙した庵野さんは、セーラーへの参加に自ら営業をかけたというほどで、当時からセーラームーン関連の話が面白い方です。

こちらは保存会のインタビューでもお世話になった香川久さんによる設定資料です。香川さんといえばセーラージュピターというくらい、まこちゃんの魅力をたっぷり届けてくれた方。力強く大胆でエロテックな無印変身バンクは必見です。90年代TVアニメ放送当時の詳しいお話は、Interviewからご覧下さい。
TVアニメ関連グッズ


90年代にバンダイから発売された、なりきり玩具パッケージデザインのロゴが入ったショーケースには、沢山の懐かしいグッズが展示されています。

武内直子先生監修のもと、MARIAROSA(マリアローザ)とコラボレートしたウェディングドレス。

劇場版Sで月野うさぎのパートナーである黒猫ルナが、人間になった姿をイメージしたカラードレスは、落ちついたイエローで立体感のあるオーバースカートに、ブラックとパープルのラメチュールをあわせたもの。
セーラー5戦士の守護星マークのグリッターが輝くビッグシルエットのドレスは、別売りのオーバースカート・襟・リボンを着けるとセーラームーンになりきったイメージを楽しむことができる2WAYタイプ。

セーラー5戦士&ちびムーンのイメージ色を、グラデーションで表現。それぞれの守護星マークのグリッターを散りばめたビッグシルエットのカラードレス。
外部太陽系4戦士のイメージ色を、裾からグラデーションで表現。こちらは総レースと大人っぽいシルエットが特徴です。
ミュージカル


20周年プロジェクトから復活したセーラームーンミュージカル(通称:セラミュー)ネルケプランニング版の衣装。元宝塚歌劇団の大和悠河さんが演じるタキシード仮面、大久保聡美ムーン時代のメンバーは、新しいセラミューを作り上げようと手探りな感じから見てきたので、特に思い入れがあります。


バンダイ版セラミューの衣装。大山アンザムーンを始めとした歴代の魅力あるキャストはもちろんですが、小坂明子さんと冬杜花代子さんから生まれた曲も良いです。
武内直子先生カラー原画

ミュージアムのために描き下ろされた10戦士のイラストです。外観に飾られたイラストとは異なり、間近で見ることを踏まえた上で、細部まで描き込まれたものを展示してくださっているそうです。


90年代なかよし連載時に描かれたカラーです。10戦士が並んだときの色使いが綺麗です。


最後はキービジュアルのセーラームーン。少女から大人までの美しさが詰まった原画の数々を堪能しながら、30周年を感じることができました。今後もセーラームーンの世界を楽しみ続けたいです。
ミュージアムショップ

グッズ内容の詳細は、後日追記でアップ予定。
ミュージアムカフェ


セーラームーンカフェ。後日写真追加予定。

トイレマークもセーラームーンでした。
